染色体を持つ個体を使ったシミュレーション その1

最近読んだ「デジタル生命の進化」は薄い本だけど、わかりやすくて、非常におもしろい本でした。その本に刺激されてシミュレータを作ってみることにしました。ニューロのシミュレータが遅れているというのに、また寄り道してしまった... (;_;)
今回は作成したシミュレータの概要のみ書きます。もう少し冬休みが長ければいいのに...。
  1. 染色体を持った個体とは?
    次の性質を持つ遺伝子を含んだ染色体を持つ個体を考える。
    出産時期を示す遺伝子座 遺伝子が0なら春に子供を産む。1なら秋に子供を産む。
    体の色を示す遺伝子座 遺伝子が0なら茶色。1なら白。
    今回は上記染色体を持つ個体を鳥として表現した(大人はで、子供はで表現する。)。 それら個体を繁殖させ、それら全ての個体の遺伝子分布がどう変化するかをシミュレーションするために今回のシミュレータを作成した。
  2. 例えば遺伝子分布はどう変化するの?
    今回、へび(で表現)も登場する。へびは、冬でないときは、茶色の鳥より白い鳥をよく見つけて捕食し、冬ならばその逆になる。つまり鳥の立場で言うと自分の体の色が保護色になるわけである。
    従って、初期の遺伝子をランダムに決めたとしても、茶色の鳥が生き延びる確率が高いため(一年の間で冬の期間は短いとする。)、世代を重ねる毎に茶色を示す遺伝子を持つ個体が増える事が期待できるわけである。
  3. 何が調べたいの?
    外部要因と自分の形質(遺伝子によって決まる)の相関関係により、各個体の環境への適応度が異なってくる。その場合、適応度がより大きい個体(適切な形質=適切な遺伝子 を持つもの)が生存し、個体の遺伝子分布もそれに従い変化してくる。それこそがまさに自然淘汰につながり、生物がなぜ自然に対し合目的なのかを説明してくれるはずだけど...。実際にシミュレーションしてみなくなったので今回のシミュレータを作ることにしました。
  4. シミュレーション開始
    それではシミュレーションを開始してみましょう。ここをどうぞ。 アプレット上に表示されている部分は、シミュレーションで扱う(鳥とへびがいる)世界の一部分をのぞくための窓です。表示されている数値は一部ではなく全ての個体を対象にしています。
今回作ったソースはこちらです。

今回のシミュレーションに使った絵は、フリーの素材集ページから持ってきました。どれがいいか選んでいるうちにどの絵をどこから持ってきたのかわからなくなったので、入手先を明確にできませんが、非常に助かりました。フリーの素材集ページの益々の充実を希望すると共に、感謝致したいと思います。ありがとうございました。


1998年1月4日 中前卓司